変化への適応
第54代理事長 飯村 尚志
生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。それは、変化に最もよく適応したものである。
進化論を唱えたダーウィンの考え方として、よくこの言葉が取り上げられます。この言葉はダーウィンの進化論を正確に捉えたものではないという指摘もありますが、人類が誕生 して以来、人類は様々な変化に直面し、その変化に適応した結果として、今日の人類の姿があるのも事実です 。
新型コロナウイルスの感染拡大により、私たちが取り巻かれている環境は大きく変化しています。それに限らず、少子高齢化、経済のグローバル化、価値観の多様化、情報 技術の 進歩など、私たちは多くの 大きな 変化に直面しています。
私たちの県東地域を新しい時代においても明るい豊かな社会とするためには、これらの変化に適応して「進化」を遂げることが求められています。
真岡青年会議所には、半世紀以上の長い歴史とともに受け継がれてきた伝統があります。しかし、真岡青年会議所がこれからも永続的に存在し続けるためには、 その伝統を漫然と引き継ぐだけではなく、時代の変化に適応した組織運営の形を変えていく必要があります。
また、青年会議所活動の効果を波及させるには、私たちの活動を地域に伝播し、地域の理解・共感を得られなければなりません。情報技術の進歩とともに情報伝達手段は多様化しており、 私たちには効果的な広報活動が求められています。伝統を時代の変化に適応させて引き継いていくとともに、効果的な広報活動によって私たちの活動の効果を最大化しましょう。
現代を生きる子どもたちは、生まれた時から多くの情報に囲まれデジタルネイティブと呼ばれるなど、私たちの世代が子どもだった頃とは全く異なる環境に置かれています。 また、変化がさらに加速するであろう未来においては、子どもたちは私たちが直面している以上の大きく急速な変化に直面し、それに適応していかなければなりません 。
子どもたちが新しい時代を生き抜くためには、大きく急速な変化に適応する力が求められています。私たちの世代がこれからの未来を考え、子どもたちが大きく急速な変化に適応 できる力を身につけられる環境を整備していきましょう。
青年会議所は「修練・奉仕・友情」という三信条のもとで活動していますが、私は、青年会議所活動を通じて得ることのできる一番の財産は「友情」、すなわち仲間 だと考えています。 ところが、新型コロナウイルスの感染拡大によりオンラインを通じて繋がることが容易になった反面、会員同士が顔を合わせて交流する機会が減少し、友情を深めることが難しくなっています。
仲間と苦楽を共にしながら青年会議所活動をしていくことは、何事にも代えられない大きな経験となり、共感や信頼の情を抱き合って互いを肯定し合う人間関係は、青年会議所活動に 大きな効果を与えます。このような困難な状況だからこそ、会員間の友情をより深化させていきましょう。
真岡青年会議所は、会員全員が地域への想いを共有し、半世紀以上にわたって地域を明るい豊かな社会とすべく活動してきました。会員を拡大するということは、私たちの同志を増やすことであり、 青年会議所活動の効果を地域へ波及させる担い手を増やすことです。そして、真岡青年会議所の会員として活動することにより、卒業後も地域に貢献できる人材を育成することにもなります。
真岡青年会議所の会員を拡大することは、地域を明るい豊かな社会にするという地域の未来へと繋がっています。地域の未来のために、私たちの想いを共有する仲間を増やしていきましょう。
私たちの地域は、人口減少や少子高齢化をはじめとする多くの変化に直面し、様々な課題を抱えています。一方で、時代の変化によって人々の価値観にも 大きな変化が生じており、 従来は価値があるとされていたものの評価が低くなったり、これまで注目されていなかったものがあらためて評価されるなどしています。
では、私たちの地域の「価値」とは一体何なのでしょうか。私たち真岡青年会議所が主導して、時代の大きな変化に適応した新たな地域の価値を示していきましょう。
社会が大きな変化を迎えている今、私たちに求められているのは変化へ適応した「進化」です。進化なくして新しい時代を生き抜くことはできません。 真岡青年会議所の各会員及び組織が進化するとともに、私たち自身の手で県東地域を進化させていきましょう。
委員長宮澤 保行
委員長田中 健
委員長永嶋 寛也